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★★スコーレ・マスターズ通信★★ 第12号
平成18年1月20日

■ 生きがい講座 
  ちょっときらめいて人生  

 東海・中部地区 小寺房征

 秋の青空と競う様に街路樹のイチョウが色づいた、昨年11月19日(土)「ぱるるプラザ岐阜」においてスコーレ・マスターズ東海中部地区主催の「生きがい講座・ちょっときらめいて人生」第三回が開催されました。本部より永池榮吉 会長、三橋克興代表幹事、来賓として岐阜市の川瀬雅男生涯学習室長、にご出席を賜り、60名の参加を見ることが出来ました。
 第一部では元ホーチミン日本人学校長の蒔田義信氏が「ベトナムの文化と生活」と題して、ベトナム人の勤勉さと責任感、生活習慣、校長自身のベトナムでの生活のエピソードなどを面白く紹介されました。後半には ベトナムの民族衣装アオザイをまとい、ベトナムの楽器(一弦とニコ)を演奏され、現職の大垣市管弦楽団の一員としてコントラバスを弾く腕前を存分に披露してくださいました。
 第二部は「夢のある家庭と父親」と題する 永池会長の講演。昔は生きるのに必死だった。
食べるもの、着るもの、住まい、それぞれに死にもの狂いで働いてきた。豊かになりたいという夢があった。だから父親の言葉には重みがあった。子ども達はその背中を見て育った。



 物質が豊かになった現在、生きることに必死になる必要がなくなってきた。その分父親や母親の苦労が実感として見えてこない。人生の価値観を経済的に見るようになってきて、親子の関係が変わってきた現在、今父親として必要なことは、「子どもたちの長所を見ること」、「わが子の長所を引き出すこと」、また仕事一辺倒ではなく、家庭を省み、「社会感覚を身に付けさせること」ではないか。
 生きがいを幅広く考えて、(1)人生とは素晴らしいものだ、(2)生きるということは有難いことだ、(3)生きるという事はどういう事か、ということを子ども達に伝える義務がある、と力説され、大きな感動の中で終了しました。
 今回は出席できなかった方が多数出ましたが、次回への道がつけられたと思います。回を重ねるたびに反響も大きくなり、マスターズの果たす使命も重要さを増しています。さらに身を引き締め、スコーレ・マスターズの発展に寄与したいと思っています。





■ 危機管理研究会 :
活動進捗状況報告
  
危機管理研究会:岡本一誠
危機管理研究会は平成17年の年初以来延べ9回の委員会を開催。昨年男性会員に実施した「会員アンケート」の集計結果を11月26日の委員会で永池会長に報告。今後の活動の方向性について論議した。
 内容は以下のとおり。
1.男性にとってストレス度の高い項目は「仕事」  と「自分自身」に集中して表れた。
2.これは「育児」「家庭」に強い関心を持つ女  性とは大きく異なる傾向であった。
3.会員自身がとった種々の解決策こそが、同じ  悩みを抱える会員の道標になるのではないか。
4.資格や専門的知識を保有される会員の方が多  くおられること。そしてその資格・知識提供  への協力度が高いことが判った。
 以上の総括から男性(父親)の危機管理の指針を当面、以下の形でまとめていくこととした。
@ストレス度の高い「悩み・問題」ごとにマス ターズ会員が経験した「解決に至る道筋」を 出来るだけ多数蒐集する。
Aその解決策を文書にまとめ、会長のコメント を得ることや、必要であれば専門家の意見を 徴することで、会員ばかりでなく一 般的にも 役立つ、男性(父親)の危機管理ガイドブック を作成する。



■スコーレ・マスターズ活動報告

首都圏地区交流会開催
   中央地区 今野洋一
 12月17日(土)、首都圏地区交流会がマスターズシニア・ミドル合同研修終了後に開催された。本部から永池会長、田中常務、小川本部長、 来賓として川上貴光氏をお迎えし、総勢37名と昨年の交流会を上回る参加を得た。永池会長からは、年々その重要性を増してきているマスターズ活動へのさらなる期待のお言葉をいただいた。
 その後、参加者全員から1分づつのスピーチで本年の反省を踏まえて来年への大いなる抱負を語って貰った。美味で華麗な中華料理を囲み、飲み放題も手伝って各テーブルは盛り上がり、司会の声も聞こえぬ大盛況の嵐に会場は飲み込まれ、その熱気はそのまま同会場での二次会へと続いていった。

 

  第5回川上杯懇親ゴルフ会開催
   京浜地区 栗山榮治
スコーレ・マスターズ主催の第5回川上杯ゴルフ会が、10月29日(土)、栃木県の喜連川カントリー倶楽部で開催され、1都4県から21名が参加した。
 川上哲治理事は残念ながら不参加でしたが、天候に恵まれ、ゴルフ、温泉、懇親会と、各自思い思いに楽しみ、明日への活力を養った。 懇親会にはご多忙の中、永池会長が駆けつけてくださり、男性の会であるマスターズへの期待を熱く語っていただいた。優勝は石田昭義さんが2連覇、2位は ベスグロ賞も獲得された花岡十九五郎さん、3位はスコーレ事務局の伊藤課長でした。


投稿コーナー

 「絆」 北関東地区 古川 憲 

  私は現在、東京で単身赴任生活を続けている。振り返れば2年8ヶ月前、会社から単身赴任の話があり、妻に東京本社勤務の話を持ち掛けたが余り乗り気ではありませんでした。それと言うのも高1の長女を筆頭に中1の長男、小4の次男、3歳の次女、そして1歳の三男と5人の子供がおり、私が単身赴任生活をすれば妻が5人の面倒を一人で見る事になるからです。   しかし、私の考えに反して妻は「赴任しなさい、5人の子供は私が面倒を見ます」と。私は妻に問いかけました「一人で5人の面倒を見るのは到底無理ではないか?」それに対し、妻は「私には5人の子供が一緒に居るのは心強いが、もっと心強いのは永池会長の教えとスコーレが付いています。貴方も単身赴任生活をするのであればスコーレを読めば乗り切れます。」妻は一人でも子供の面倒を見る確信をもっているようでした。
 現在、妻は何とか5人の子供を育てています。私が東京へ帰る際、妻がそっとバッグに入れてくれたスコーレ誌を列車の中で読むのが恒例になっています。我が家には私がいつも居ります。妻の配慮で食卓のテーブルの上に私の写真があるからです。私が離れていても家族7人は強い絆で結ばれています。
 今、私は家族と離れて生活をしておりますが私には家族の支えとスコーレ誌並びにマスターズから毎回送られてくるメールニュースで永池会長のご講話を読む事が出来、これからの生活を乗り切って行こうと思っております。



息子を見つめて   
東海・中部地区 小川泰典 

私には今、中学一年生になる息子がいます。その息子が先日、校外学習発表会で一年生の代表として発表することになり、私は妻と発表会に行きました。数名の生徒と一緒に発表している様子を見ていると、すでに声変わりをしていて随分大人びて見え、自分の息子とは思えない気持ちになりました。
 また、私は秋の校区の運動会で走ることになり、その練習に息子を誘って走ることにしました。最初は軽いランニングで、その後は全力で走りましたが、そのときはさすがに息子を抜くことが出来ずに離されてしまいました。そんな元気な息子でも中学に入ってしばらくしてクラスでの問題で時々休むようになりました。
私はそんな息子と話をしたり先生と相談して今では元気に学校に行けるようになりました。
 息子は自分なりに悩みながらこれからも成長していくと思います。今年の冬は自分の得意なスキーに息子と一緒に行きたいと思います。 
そして息子に負けない元気な父親でありつづけたいと思う今日この頃です。

■ 人生学講座
連 載
「病」から教えられる A


京浜地区城南ブロックリーダー 岡本一誠


第2章  外転神経麻痺

眼を病む


 就職し、4年目の冬、会社の仕事と組合の活動で忙しくしていたある朝、目に違和感を感じたが出社。夕方あまりに疲れるので鏡に向かったら両目が内側によっているではないか。組合青年部活動をしていた仲間が殆ど同時期に、一人は顔面麻痺、一人は首が回らなくなるという災難に見舞われていたので、過労とウィルスの仕業と考えて暫くを過ごした。後でわかったことであるが、私の目は外転神経麻痺を起こしていたのだ。
 下図のようにローソクには両眼で焦点を合わせられるが、より遠い対象には焦点を合わせることが出来ない。遠くを見た場合、右目は茶碗に焦点を合わせるが、その近くのリンゴも漠然と見ている。左目はリンゴに焦点を合わせるが、その近くの茶碗も漠然と見ているので、世の中のあらゆるものが二つに見える。昼間は太陽が二つ、夜は月が二つ。「複視」である。頭が狂いそう!
 脳腫瘍が疑われたことと、ますますの過労に陥ったことで、検査と休養を兼ね1ヶ月会社を休むこととし、脳内血管撮影や骨髄液の採取を受けたが、原因は不明であった。他方、会社はこの1ヶ月の私の検査休暇中に異動を行い、後任を決定、私は別の職場に移されてしまった。
 この早い措置には幾分びっくりしたが、結核の折りに体得したように鳥瞰図的に自分を眺め、「また病気か。お前も苦労してるなあ、でもこの配転は天が命じた休養と思えばそれでいいじゃないか。会社は何事もなかったように動いている。こんな休暇は今後一生無いよ。」と自分に言い聞かせていた。
 約1年を経過、結局私の目は固定してしまった。左目、右目と期間をあけて手術、極端な寄り目は改善したが、術後も私の目は30〜40pの距離には焦点が合うがそれより遠い対象は複視となる。家に帰るとかみさんが2人、3人のはずの息子は6人。これにはやはり耐えられない。
 プリズムレンズの眼鏡をかけたり、遠くを見るのには右目を、近くを見るのは左目をと使い分けたりしながら、時には吐き気をもよおすほど疲れ、片目を取ってしまいたいと思うほどであった。むしろ眼帯をかけて、一眼で生活した方が疲れなくて良かった。


順 応 力

 当時、中東戦争でヒーローとなっていたイスラエルのダヤン国防相や独眼龍正宗のように黒い眼帯のサラリーマンはかっこいいかもしれないと真剣に考え、手術をしてくれた眼科医に思慮もなく、片目をとってくれと頼んだりもした。主治医は勿論そんな頼みには応じなかった。当時は、それほど辛くて我慢が出来なかった。
 しかし、人間の順応力はたいしたものである。徐々に私の目は、遠くは右目で、近くは左目で、30〜40p以内は両目で見るように訓練され、仮に、物が二つに見えていても脳がそれを一つと認識するようになってきた。日常生活においてもなんの不都合もない。頭も狂っていない。人間は不具合なところがあっても、自然にそれを克服する身体的能力を持っているものだということをこの病気で感得した。ただ、距離感は鈍く、球技が全く不得手となったことは残念。ゴルフが下手で、結局やめたのもこの目のせいである。
 最近、肩こりがひどく、左腕もしびれるので、医師に見てもらったら「頸椎の二カ所が摩耗している。対症療法としては投薬と首の牽引をする。しかし、この程度なら人間の身体は、痛みや、不愉快さを感じないようにやがて慣れていく。また、血管がバイパスをおのずと作ることがあるように神経も痛いのはイヤだからそこを避けて再生成されていく。それを促進するためにはマッサージや運動、温める等血行を良くし、その組織の活性化をはかること。」といわれた。
私は、この医師の説明が自分の経験してきた状況そのものを言っているので、いたく感心し、納得したのである。血行促進のための努力をして、首から背中へかけての痛みはもう少しの間我慢しよう。

(つづく)]


■ 事務局便り

Webmaster より
  藤田和弘

 マスターズ専用のホームページ(以下HP)を立ち上げて、はや1年半、また、会員相互の交流としてのpatioの開設も半年が過ぎました。
HPは、準備試行期間を含めると2年になります。その間、アクセス数は3,023(12月13日現在)を超えており、伸び率だけはスコーレのHP閲覧数を遥かに凌いでおります。より充実させるべく、メールニュース登録メンバー中心に、 マスターズHPやIT環境に関して、インターネット利用状況も含めたアンケートを先般実施しました。ご協力ありがとうございました。
順次回答いただいておりますが、その内容から、特に、独自サーバ上で運営しているメリットの「会長ご講話」や、「生きがい講座の内容」に多くの方がアクセスしていたただいていることが伺えました。これも、メールニュース等で周知している効果が現れているようです。IT委員としてもうれしい限りです。
 本マスターズ通信が発行される頃には、アンケート結果についてまとめたものをHP等にてご報告できると思います。今後、それらの内容を精査して、今後のマスターズ IT環境の充実を図りたいと思います。
 一方、会員相互の交流の場として提供しておりますpatioに関しても、気軽に利用できる形に発展させていきたいと考えておりますので、ご期待ください。


青朱白玄・春夏秋冬

私の知人には中学1年生の甥がいる。その甥は、5歳の ときに父親を交通事故で亡くし、以来母親と二人で暮らしている。母親は二人姉妹で、その妹と知人が結婚するまで周りに父親代わりをするものがいなかったそうだ。知人は大のラグビー好きで、学生時代には同好会に所属しており、今も時折練習に励んでいる。
 過日、ラグビーの国際試合の招待券を入手したのでその知人に譲ったら、家族と甥を連れ観戦してきたそうだ。甥はラグビーを見るのは初めてでルールも分からなかったが、叔父さんに連れて行ってもらった嬉しさと、ラグビーの激しくぶつかり合う戦いに大いに興奮したそうだ。これからも父親の代わりに、様々な経験や機会を設けてあげることが自分の役目だ、といろいろ目論んでいる知人の姿は美しかった。父親の役割を再度考えさせられた。(桑折)


■ 編集後記
 明けましてめでとうございます。慌しい歳の瀬はただ流されるように過ぎてゆき気が付けば新年を迎えている。
 毎年の事ではあるが、新しい年を迎える度にいつも自然に心身が引き締まり生かされている事に心底から感謝している。家族・友人・知人、そして自分を取り巻くすべての事物に感謝し、今日も明日もこれからも平和で楽しい生活を送りたいと思う時、心安らかで清らかな気持ちになれるのは、それこそが魂の真の願いだからなのだろう。(今野)



「当面の行事予定」 マスターズ事務局

@平成17年10月〜平成18年3月 
  マスターズ下期研修実施中 (本部研修室)
   ミドルコース 1/8、2/5、3/5
   シニアコース 1/15、2/19、3/12
   講師養成講座 1/28、2/25、3/25

A平成18年3月中旬
  マスターズ通信13号発行予定 (広報委員会)