★★スコーレ・マスターズ通信★★ 第6号
平成17年1月15日

■第2回東海中部地区
マスターズ「生きがい講座」開催
=ちょっときらめいて人生=
東海中部地区リーダー 小寺房征

 平成16年11月13日(土)、ぱるるプラザ岐阜において、スコーレ・マスターズ東海中部地区主催の第2回「生きがい講座」=ちょっときらめいて人生=が開催された。
 この日は、いままでの夏日が一転して凛とした寒さになり、身も心も一段と引き締まりました。快晴に恵まれ、本部より三橋代表幹事が応援に駆けつけてくださり、来賓として岐阜市議会副議長・浅井武司様、岐阜市教育委員会教育長・安藤征治様をお迎えしての開催でした。特に教育長におかれては、今までに母親講座等にお誘いをしてきましたが、今回はじめてのご出席を得ました。
 今回は、母親講座を11月4日に開催、280人の目標に対し370人を動員したパワーでマスターズを応援し、マスターズのメンバーもそのパワーを受け継ぎ、72の椅子に68人の参加でした。
 会長が『男の責任』をテーマに、「不登校の子供、犯罪を犯す子供、自殺をする子供がどんどん増えている、父親が仕事、仕事で家庭を振り向かない、仕事を一生懸命にしていれば良い時代ではなくなってきた。体に栄養が必要なように、子供の心にも栄養が必要だ」と力説され、参加者の共感を呼んだ。
 最後に、教育長が、生活が豊かになった今、失われたもの、この心の栄養の必要性に感動したと締めくくられた。
 東海中部地区「生きがい講座」は第1回も第2回も大変反響が良く、次回は誰を呼ぶのか、いつ開くのかとの声が多く聞かれるようになり、この講座の果たす使命は大きい。
■永池会長講演要旨

人間は一個の原始脳をもった動物でもあるが、人間と動物の違いは何か。人間は親を大切にし、帰属する社会への忠誠心が強い。しかし動物は親のために何もする事は出来ない。人間は家庭における家族関係を大切にする。そこに一人の人間としての人格が育って来る。
 子供の喜びは親の喜びであり、家庭において性格の良い子に育てる事が人格を育て上げる事になる。従って、子供と対話する時間を持つ事が親子関係の基礎となる。親は座標軸として躾、共感、愛を創りあげ、我が子に素晴らしい心の食べ物を与え、子供の心を満たしてあげる事が重要である。
 日本人は或る時点から多くのものを見失って来ている。実は心にも法則が存在し、心も栄養が大切である。子供が誕生し3年目〜5年目〜7年目と云う節目には、周りのコミュニケーションが如何に大切であるか、この時期にしっかりとエネルギーを獲得しなければならない事を忘れている。今の子供は心の栄養が欠落し、家庭のエネルギーも無くなっており、そこでは親の必死で働く姿までもが失われている。
 子供の教育は、人生にかかわる重大な問題であり、その子の運命にもかかわる。不登校の子供が増えており、また自殺者3万4千人の中で中高年層が目立ち、この層が生きていく自信を失ってきている。これは国家にとっても非常にマイナスである。
 世界にはキリスト教、イスラム教、儒教などが確立されているが、日本には何もない。キリスト、釈尊、孔子などが説いていることばを私は「黄金律の世界」という題で、論語と聖書の対話を試み、共通点を見出し、スコーレの学びの原点をさらに追求してきた。
 どうか皆様、男は「家庭のリーダー」としてその責任を果たして頂きたい。 (文責・三橋)


会長講話の様子


■スコーレ・マスターズ活動報告

■スコーレ・マスターズ活動報告
                平成16年11月〜平成16年12月
   最近の活動状況
     事務局長 金井 繁

 
最近の活動状況を概略報告致します。
□ 永池会長の朗読と解説による「 こころの添木」 のCD配巻は3月初旬の配布によりシリーズを完了します。16年度に新規申込みを行った会員にはNO13〜23を配布していますが、17年度は未配布のNO1〜12を配布しますので1万円納入の手続きをしてください。(2年分2万円を前納した場合は手続き不要です)
□ 月刊すこーれ誌にマスターズ会員の寄稿による「おとうさんの10ヶ条」のコラムは、282号から順次掲載されていますが、マスターズは流石に「筆達者」が多いと好評です。連載は291号(6月号)まで続きます。ご期待ください。
□ 今年、スコーレは25周年記念大会を10月16日(日)東京・中野サンプラザにて開催します。 昨年この「大会テーマ」を本部が募集したところ総数131点(うちマスターズ応募20点)が集まり、4次審査までの難関を突破して、見事マスターズ作品が「奨励賞」3点の中に入りました(当選作はなし)。因みにマスターズ作品は「輝けいのち(生命)愛のきずな(絆)」〜家庭の再生を目指して〜 そして決定されたテーマは「家庭から輝く生命、愛の絆」です。皆さんからの応募ありがとうございました。



■ 首都圏交流会開催
   企画委員長 岡本一誠

 首都圏地区交流会が昨12月18日(土)、マスターズ研修終了後開催された。本部から永池会長、田中常務、小川本部長をお迎えし、総勢26名の参加を得た。心身開発トレーニング後の快い疲労感の中での懇親の会でもあり、楽しいひと時となった。
 永池会長からは、韓国、中国での活動のお話があり、「やがてはアジアへもスコーレの活動は広がって行くだろう」と壮大な展望も語られた。また、全参加者からスピーチをいただいた。「私には悩みがあります」と切り出され、現在の悩み事を吐露される方もあり、また、ユーモア溢れる話の中にもスコーレ活動にさらに積極的に参画したいとの力強い発言もあった。







投稿コーナー

我が家の富士山登頂記
京浜地区・小俣一郎


私達は日頃のスコーレ学習のなかで、日常の感動体験の重要性について学んでいます。
 ひとり娘も思春期にさしかかり、これから父親としてどのように向き合っていったらよいものか困惑しています。そんな折り家族揃って感動と成功体験を求めて、昨年8月6・7日夏の富士山へ挑戦しました。
 当日快晴下の五合目を元気にスタート、目指すのは日本最高地点。娘は初めての辛い体験ながら黙々と歩き、家内は日頃の複式呼吸の成果で快調、途中の山小屋から視た眼下の夜景に全員歓声を上げながら、翌朝無事に三人揃って登頂を果たしました。なんとも言われぬ達成感に満たされた瞬間でした。
 この富士山登山が我が家に与えてくれた素晴らしい感動体験は、私にとって娘との貴重な思い出の一ページとなりました。






■ 平成16年度川上杯懇親ゴルフ会開催

川上杯懇親ゴルフ会メンバー写真

マスターズの恒例行事となった「川上杯懇親ゴルフ会」が11月17日(水)に相模原ゴルフクラブで開催された。残念ながら、今回は膝痛で川上哲治氏は欠席であったが、天候にも恵まれ、各自それぞれのプレーを楽しまれた。栄えある優勝は石田義明氏。成績発表兼懇親会では、ノンフィクション作家の川上貴光氏から優勝カップ、ご多忙中にもかかわらずご出席いただいた永池会長から賞品が授与された。




■ 人生学講座
連 載
私の人生学 その@

北陸地区リーダー  近藤 悠

阪神大震災 
新潟県中越地震の悲惨な報道に、阪神大震災での思い出が重なる。10年前、1月17日の地震では、6,500名もの方が亡くなり、15万戸を超える家屋が損壊した。当時、地方銀行の神戸支店に勤務していた私の周辺でも、取引先の社長や学生時代からの友人など、親しくしていた3名の方が亡くなった。多くの生命を失ったことの痛みは、交遊の思い出とともに、幾星霜を経たいまも私の心を重くしている。

危機管理
この非常時での対応について、政府・地方公共団体・企業など各組織はその危機管理能力が問われた。私の支店は、危機管理に成功した。
 地震発生の直後、支店に到着した私に浮かんだ思いは、@職員29名の安否はどうか、A営業を一刻も早く再開したい、の二点だった。
 「安否の確認」には2日を要したが、幸いにも全員がその家族ともども無事だった。
 次のポイント「営業の再開」は、着の身着のままで罹災した人々に対して、当面の買い出しのためのお金を供給することが我々の役割であり、何としても支店を開かねばならない、という点にあった。多くの障害と困難があったが、職員の奮闘や本部の支援により、地震の翌18日には営業を再開した。これは、神戸銀行協会に加盟していた47銀行・224店の中で、3店のみだった。銀行店舗の多くが倒壊してその建物と金庫は安全だという神話が崩れた時、いち早く体制を整えて営業を再開し、お金のスムーズな供給を通して信用秩序維持の一翼を担えたことを、職員一同で喜び合った。
 その後も、経営困難に陥った取引先からの諸々の相談に的確機敏に対応することができ、お互いの信頼が一層篤くなった。また、職員の多くは厳しい業務をなし遂げる中で、金融マンとしてまた人間として、大きく成長していた。
 このような手柄ばなしめいた物言いは私の本意でなく、述べたかったことは、当時の不思議なこころ模様である。
 身体に疲労は残るものの、内からのエネルギーに突き動かされるように、自らも満足できる内容の仕事を続け、気持ちが高揚していた。傍らで見守っていた妻が、「お父さんが、あなたと一緒に働いている」と評して、その「内なるもの」を私に気づかせてくれた。愛育されていた幼少期のことが、かすかによみがえる。
 私の両親と妹は、1948年の福井地震で亡くなっている。父は、なお幾多春秋にとむ人生を、30才の若さで不条理にも断ち切られた。幸福で意義ある人生を築いてゆく夢、その能力を充分に発揮する場面への希求などが、残る私に託された。震災後の混乱の中で、「私の中に生きる父」が存分に、そしてしなやかに活躍していた。


引き継がれるもの
仏教の「諸法無我」の教えに惹かれる。意訳では、「独立して存在するものは何もなく、お互いはその連なりの中に存在する。」とのこと。
 私たちは、悠久の生命連鎖の中に生きている。「プランクトン ⇒ 小さな魚 ⇒ 大きな魚 ⇒ プランクトン」といった生命循環を横軸の連鎖とするなら、縦軸の連鎖として、自分の身体の中に両親や祖父母、祖先の多くの思い、息づかいといったものを引き継いでいる。
 縦軸と横軸の連鎖が交わるところに、初めて私という存在があり、それ故に私の尊厳がある。
「引き継がれるもの」に値する理想精神と生活スタイルを作り、社会の一隅を照らして行きたい。

(次号へ続く)

筆者あとがき : 本コーナーへの出稿依頼をいただいた。光栄なことだが、「人生学講座」のタイトルが、私には重い。自分の来し方を省み、現在のこころ模様を述べることで、この勤めを果たしたい。




■ 事務局便り

マスターズHP更新状況
   藤田和弘

マスターズHPのトップページを若干変更いたしました。すなわち、更新履歴を右側にまとめ、直接リンク出来るようにしました。
 内容更新のメインは、岐阜で開催された生きがい講座の紹介です。「男の責任」と題した会長の講演内容をアップしておりますので、是非お聞きください。会長講話集と共に、ユーザID、パスワードが必要となります。マスターズメンバーの特権ですので、気軽にお問い合わせください。(webmaster@schole-masters.org)
 なお、現在、タイムリーな更新情報をメールでお知らせするシステムを検討しております。マスターズ会員の皆様はメールアドレスの登録を併せてお願いいたします。

会 員 動 向
   大島 尚


昨年12月末で会員登録数は200番を突破する状況になってきました。
 昨年の宿泊研修兼総会には全地区から40名と過去最大の参加があり、また、首都圏で開催のマスターズ研修も定員40名の受講規模になるなど、会員の活動も活発になって参りました。
 さらに、マスターズホームページは、立ち上げ時から内容が充実して来ており、会長の講話を始めとするここからの情報発信は、地方の会員の皆様にもマスターズの活動を知っていただく、よい広報活動基地になっています。
 最近、世の中がスコーレをますます必要としているのを痛感します。平成17年がスコーレ・マスターズにとって飛躍の年になることを祈っています。



青朱白玄・春夏秋冬

毎号、「月刊すこーれ」に童謡・唱歌が掲載されており、いつも楽しく読んでいる。童謡・唱歌を聴くと懐かしい校舎や教室が目に浮かぶだけでなく、甘酸っぱい木造独特の香りまでよみ返ってきて心を和ませてくれる。奥深い郷愁を感じる。
 以前、「日韓唱歌の源流をたずねて」という音楽会に参加したことがある。日本発で韓国でも流行ったもの、韓国発で日本に伝わったもの、唱歌のベースはお互い同じものが多いと聞いた。讃美歌がオリジナルであったのも多いとのこと。今の「星の界(よ)」は、讃美歌「いつくしみ深き・・♪」であり両国の代表的なものである。
 俳優小沢昭一は、「童謡」ならぬ「老謡」を提唱している。子供ではなく老人に大声で童謡・唱歌を唄うことを進めている。発声力、イメージの若返り、老化防止に効果的なのだという。
 スコーレ・マスターズの発声、イメージ想像の瞑想プログラムは現代の老若男女の美容と健康、心身開発のユニーバーサル・デザイン(万人向け設計)であると思う。(桑折)






■ 編集後記

昨年は本当に災害が多い年でした。年末に発生したインドネシア・スマトラ島沖の巨大地震とそれに伴う史上稀な大津波の犠牲者は15万人を越え、また各地の被害は想像を遥かに超えたものになっており、自然の猛威に言葉を失います。
 平成17年は災害の無い、素晴らしい年となりますよう、心からお祈り致します。(栗山)





「今後の行事予定」 マスターズ事務局

■2月初旬 全会員宛・メール保有調査票送付  (IT委員会)

■3月中旬 マスターズ通信第7号発行      (広報委員会)

■4月〜9月 マスターズ研修・上期 (本部研修室)

■6月11〜12日 宿泊研修・平成17年度総会  (場所 箱根湯本ホテル)

■7月2日  2005「生きがい講座」開催  (場所 渋谷シダックスホール)